2021/02/03 00:05

(最終更新日: 2024/02/18)

この写真にある 黒、白、赤、緑、そして塩漬け胡椒。
すべて同じ胡椒の木から作られます。

なぜ色が違うのか?
なぜ黒胡椒の表面はシワシワで、白胡椒は滑らかなのか?
味の特徴や、おすすめの調理方法は?

身近でありながら、あまり知られていない
胡椒の特徴や、その魅力を 作り方とともにご紹介します。


≪胡椒について≫

「スパイスの王様」と呼ばれる胡椒は、古くから使われている香辛料で、
大航海時代には 胡椒を中心とした香辛料を求めて 人々は海を渡りました。
ヨーロッパでは作ることのできない貴重な胡椒は、時にゴールドと同等の
価値を有したこともありました。

胡椒は、インドを原産地とするツル状の植物で、房状に実をつけます。
育つと4メートル以上の高さになります。


≪PHOTO: ラプランテーションの胡椒は、伝統農法に従い無農薬・無化学肥料で育てられている≫


≪PHOTO: 収穫には脚立が必須。ラプラーテーションン農園ではひと房ずつ手作業で収穫する≫


カンポットペッパーの収穫は「1月から6月の雨季の前まで」と決められています。
1月から収穫を行う胡椒の実は、3月を過ぎると熟して甘く赤くなってきます。
不思議なことに、房の全部が赤くなることは稀で、
ひと房から収穫できる量はそれほど多くありません。

≪PHOTO: 熟して赤くなった実。鳥が好んで食べるので収穫のタイミングが大切≫


収穫した実は、若い「緑色の実」と、熟した「赤い実」に分けられます。
ラプランテーション農園では、すべて手作業でこの作業を行っています。

≪PHOTO: ラプランテーション農園で朝収穫したばかりの胡椒。その日のうちに房から実を外す≫


≪PHOTO: 繁忙期には、たくさんのスタッフで作業を行います。収穫したその日のうちに作業を行います≫

緑色の若い実。
赤色の熟した実。

この2種類が、さまざまな胡椒に姿を変えます。

≪緑色の若い実 = 黒胡椒、緑胡椒、塩漬け胡椒


≪PHOTO: 房についた状態の緑色の実≫

緑色の実を熱湯殺菌したあと、カンボジアの強い日光で天日干しをします。
一日に何回もかきまぜながら均等に乾燥させていきます。
早朝、天日に出し、夕方に屋内に戻し。翌朝また天日にだして乾燥。
この作業を2~3日行い、完全に乾燥させたものが黒胡椒です。
緑色の実は乾燥すると黒くなるからです。


≪PHOTO: 手作業でていねいにかき混ぜながら天日乾燥をさせています≫



緑色の実を乾燥させず、カンポットの海でとれた
まろやかな天日海塩で漬けたのが塩漬け胡椒です。


≪PHOTO: カンポットの海水から 手作業で塩を作っています。このお塩もカンポットの名産です≫

ラプランテーション農園の塩漬け胡椒は水分が少なく
プチッと弾ける食感が美味しい大人気商品。
2018年にカンボジアでは快挙となる
「モンドセレクション金賞」も受賞しました。
ミル不要でプチッと弾ける新感覚の胡椒をぜひ
お試しください!おすすめです。




≪熟した赤い実 = 赤胡椒、白胡椒、塩漬け完熟赤胡椒


≪PHOTO: 房から外したばかりの完熟した赤い実≫

≪赤胡椒

ひと房からそれほど量のとれない希少な完熟胡椒。
手作業でとりわけた赤い実は、熱湯殺菌したあと、
カンボジアの強い日光で天日干しをします。
乾燥したあとも、きれいな赤い色を帯びています。



あまり知られていませんが、白胡椒も完熟した胡椒から作られます。
希少な完熟胡椒ですが、熟しているため実の中にはしっかりと
タネが作られています。
赤い実を水に浸したあと、実の部分のみを手作業で取り除き
タネだけにして天日乾燥させたのが「白胡椒」です。
さらに丁寧なひと手間が加わっています。



2022年に新発売したのが、塩漬け完熟赤胡椒です。
赤く甘く熟した実を、フレッシュな状態のまま
カンポットの海塩で塩漬けしました。
中にしっかりと種ができている赤胡椒なので、
塩漬け胡椒のようにプチッとははじけません。
そのため、荒くクラッシュしています。
熟成した果実と、やわらかいタネ(白胡椒の乾燥前のもの)
その絶妙のコンビネーションをお楽しみください。



それぞれの胡椒の特徴(まとめ)


若々しいフレッシュな香りと辛さ。
お肉や炒め物など、胡椒の香りを際立たせたいお料理に。
カンポットペッパーは香りがとてもよく、味わいがあり
かつ辛すぎないので料理の味と調和します。

フレッシュな実の香りや食感が楽しめます。
柔らかいのでミル不要。プチッとした食感が楽しめます。
卵かけご飯、お茶漬け、ステーキ、ローストビーフ
パスタ、炒め物、チーズなど、どんなお料理にも合います。
おつまみとして、そのまま食べても美味しいです。

熟成した果実ならではの豊潤なうまみ。
黒胡椒と同じようにお使いください。黒胡椒よりも辛味が
少なく、熟成した香りが加わります。お菓子にもおすすめ。
ミルでひくと赤くお皿を彩りとてもきれいです。

香りや辛みが強い表皮がないため、マイルドで上品。
胡椒を際立たせたくないお料理や、シーフードや白身料理
クリーム系のお料理では色が目立たずおすすめです。

熟成した果実と、しっかりとしたタネが楽しめます。
柔らかいのでミルなしで料理の仕上げなどにお使いください。
辛さはマイルドで、芳醇な奥深い香りと味です。
お肉料理だけでなく、シンプルで優しい味のお料理や、
サンドイッチにもよく合います。

3種類それぞれに、それぞれの美味しさがあります。
ぜひ食べ比べてお楽しみください!



■La Plantationの黒胡椒: 
 
農薬や化学飼料を一切使わず、有機飼料のみで栽培した胡椒の実が
「完熟するまえの緑色」のときに手摘みで収穫。
一粒ずつ選別したあと、熱湯消毒をして天日乾燥しています。
カンボジアの強い日差しの下、手作業で丁寧に乾燥。夜は屋内で保管し、
翌朝にまた屋外で乾燥作業を続けます。
数日すると、一粒一粒がぷっくりしっかりとした香り高い黒胡椒になります。
保存料不使用。すべて手作業で自然由来のものだけで作られた最高級の胡椒です。


■La Plantationの赤胡椒:
  
緑色をした胡椒の実の収穫から1~2か月ほど経つと
胡椒の実が赤く熟してきます。
その赤い実だけを収穫して熱湯消毒、天日乾燥させたものが赤胡椒になります。
日本ではほとんど見かけることのない、大変珍しく貴重な胡椒です。


■La Plantationの白胡椒:
  
完熟した胡椒(そのまま乾燥させると赤胡椒になります)の表皮をのぞき、
種の状態のみにして天日乾燥させたものです。
よくみると、黒胡椒や赤胡椒に見られる、シワっとしたものがありません。
表皮がないため、黒胡椒や赤胡椒とは違った味と香りが楽しめます。


■黒・赤・白胡椒の3種類すべてが楽しめるお得なセットもあります



La Plantation こだわりのカンポットペッパー。
食べる直前にミルでひいて 香り立つ美味しい胡椒をお楽しみください!